LINEの「誕生秘話」~東日本大震災から生まれた「人と人を結ぶ線」~

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韓国で失敗に終わったトークアプリ「ネイバートーク」        

スマートフォンが普及し、今やコミュニケーションツールとして欠かせない存在となったLINE。何かと話題に上るこのLINEは、そもそもどうしてこの世に誕生したか、ご存知ですか?

LINEの開発元は、以前は「NHN Japan」という名だった、現在の韓国のネイバー社を親会社に持つ企業です。LINEより前に開発され、現在も韓国では一般的なトークアプリとなっている「カカオトーク」に続け!とばかりに、NHN社は「ネイバートーク」というアプリを作り出していました。

しかし、ネイバートークは機能を色々と盛り込みすぎてエラーが出やすかったことなどもあり、韓国でヒットを飛ばすことはできませんでした。そんな時に日本で起こったのが、東日本大震災でした。

東日本大震災から生まれた「人と人を結ぶ線」

東日本大震災(2011/3/11)後の大混乱は、皆さんの記憶にもまだ新しいのではないでしょうか? 東北・関東での被害もさることながら、大打撃を受けたものの1つが、通信手段でした。電話・メールなど、ほとんどの連絡手段が使えなくなり、家族の安否確認は困難を極めました。そんな時に多くの人達の助けになったのが、TwitterなどのSNS、そしてカカオトークなどのメッセンジャーアプリでした。

震災をきっかけに、これらの重要性が一層認識されることとなったのです。NHN社は「ネイバートーク」の機能を見直し、多彩に盛り込みすぎた機能をカットし、コミュニケーションに特化したアプリを開発しました。

返信できない時でも安否確認できる「既読機能」

LINEには、「既読」という機能が新たに追加されました。震災直後の慌ただしい時には、家族や大切な人からの安否確認のメッセージが届いても、「無事です」という返信ができないこともありますよね!そうすると送信者は「メッセージの返信が来ないけれど、相手は無事なのかな?生きているのかな?もしかして、万が一のことがあったのでは…?」と、不安でたまらないでしょう。

「既読」の機能を付けることによって、そのようなすぐには返信のできない状況であっても、メッセージが読まれたことが送信者に分かり、送信者は相手の無事を確認することができるようになったのです。

最近では「既読放置された!無視された~!」など、人間関係の誤解やトラブルの引き金になることもあるというこの「既読」という機能ですが、元々は「安否確認」のための機能だったのです。そしてこのような経緯から、このアプリは「人と人を結ぶ線」という意味合いを込めて「LINE」と名付けられるに至りました。

益田の笑顔アイコンこの記事を書いたライター
益田マスター